このところ趣味で経済学の本をよく読んでいます。その中でしばしば、心理学と経済学では、ほとんど同じ概念を、異なる用語で説明するという、後々やっかいごとを引き起こしそうな事態を目にします。 たとえば、「一杯目のビールはとてもおいしいが、二杯目以降はおいしくなくなっていく」ことを、経済学では「収穫逓減の法則」といったりするようですが、心理学なら「馴化」(馴化=慣れ・飽き)といいます。 心理学と経済学には共通して扱えそうなエピソードにあふれています。私が最近特に興味を引かれているのが、「誘因」の話です。 「誘因」またはインセンティブといえば、たとえばアフィリエイトというものが流行しました。 アフィリエイトとは、たとえばブログなどで、面白いマンガや小説を好意的にレビューし、そのレビューを読んだ読者が、マンガなり小説なりを買うと、レビュアーであるブログ執筆者に、わずかながらも売り上げからの収入が入ると