不況で不動産業界も苦戦を強いられる中、見知らぬ複数の入居者が同じ屋根の下で暮らす「ゲストハウス」と呼ばれる賃貸物件が首都圏で人気となっている。特に若い女性から支持され、首都圏全体のゲストハウスの平均入居率は約9割に上るという。設備の共同使用やプライバシーの制限などを考えると、1人暮らしと比べて便利な生活とは言い難い。それでも他人との共同生活を選ぶ理由とは-。 横浜市保土ケ谷区にあるマンション型ゲストハウス「シェアプレイス東戸塚」。館内は常に清潔で、フィットネスルームやプールバーなど豪華設備がそろう。 家賃5万6000円(共益費込み)の部屋に入居する子育てアドバイザー、伏見衣里さん(31)は、朝起きると午前中のうちに洗濯機を回す。「共用の洗濯機は土日に混雑するから空いている平日に洗濯するんです」という。 朝食は午前10時ごろ。食材をその場にいる入居者同士で融通し合ったり、食後にはラウンジで世