忘れられないあの漫画。そこに描かれたサラリーマン像は、我々に何を残してくれたのか。「働き方改革」が問われる今だからこそ、過去のコンテンツに描かれたサラリーマン像をもう一度見つめなおして、何かを学び取りたい。現役サラリーマンにして、週刊SPA!でサラリーマン漫画時評を連載中のライター・真実一郎氏が、サラリーマン漫画家に当時の連載秘話を聞く新連載。 第一回目に取り上げる『ツルモク独身寮』は、ある年代の人たちにとって青春のバイブルだ。連載時期は、ちょうどバブル景気真っ盛り。家具メーカーの寮を舞台とした瑞々しく快活な青春勤労模様は、洗練されたポップな作風とともに、読者の記憶に深く焼き付いている。 今回は作者である窪之内英策先生に話を伺った。連載時の苦労、連載後の苦悩、そして全くブレない創作スタンス。50歳にしてなお、その目は精悍に輝いていた。 ――窪之内先生は漫画家になる前に、サラリーマンとして働