波という現象は、激しく動いて移ろいゆくのが常識ですが、物理学には波が止まった状態を維持する不思議な現象が予言されています。 1973年に予言されたこの不思議な現象は「超放射相転移」と呼ばれていて、温度が下がったとき電磁波が止まった波として現れるといいます。 これは非常にマイナーな現象で、研究者も少ないため50年過ぎても現実で現象を観測した例は報告されていませんでした。 しかし今回、京都大学白眉センター 馬場基彰特定准教授らの国際共同研究グループは、エルビウムオルソフェライト( ErFeO3)と呼ばれる磁性体( 磁石)から超放射相転移を初めて確認したと報告しています。 研究の詳細は、2022年1月10日付で英国の学術誌『Communications Physics』にオンライン掲載されています。 磁石の中で自然と現れる「止まった波」 -超放射相転移が起こる磁石を発見- https://www