16年の有罪判決 千葉県野田市で当時小学校4年生の栗原 心愛さんが自宅浴室で死亡した虐待事件で、父親である勇一郎被告に対して懲役16年の判決が言い渡されました。 心愛さんが受けた虐待の内容を考えると、「軽い」と感じざるを得ません。けれど私が児童相談所で勤務している時、子どもを虐待した親が逮捕もされずに普通の生活をし続けていたことは多々ありました。その理由の一つには、児童相談所は子どもを保護するのが目的なので、虐待を受けた子どもを保護しても、児童相談所から警察に通報することは少ないため、と言えます。また警察が関わった場合でも、子どもの言い分が曖昧だったり、日時が特定出来ない、証拠がない、などの理由で逮捕に至らないこともたくさんありました。その意味では、心愛さんは亡くなってしまったけれど、勇一郎被告が心愛さんを虐待死させた、と決して短くはない懲役を科されたことには意味があったと思います。 勇一