「少年の成長を描く」、これは映画のテーマとしてはとくに目新しいものではありません。 でも、スクリーンに登場する少年が本当に成長していくとしたら。 「スクール・オブ・ロック」や「ビフォア」シリーズなどで知られるリチャード・リンクレーター監督の新作「Boyhood」は、フィクションでありながら、12年の歳月をかけ、ひとりの俳優で少年の成長を描くという手法で撮影されました。 シングルマザーの決断により引っ越すことになったメーソン少年(エラー・コルトレーン)たち家族。彼らのもとに、ながく姿を見せなかった父親(イーサン・ホーク)がアラスカから突然帰ってきます。 一般的な撮影方法では、少年時代は子役が、大人になってからは大人の俳優が演じます。 この作品では、長年にわたって何度も撮影し、ひとりの俳優がひとりの人物を演じることで、リアリティーのある映像を作り出しました。 監督のリチャード・リンクレーターは