「バットマン」のビラン、ジョーカーの生誕物語。アメコミ作品からから生まれた作品でヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞という話題作。これはもう観なければと駆けつけました。彼がなぜ巨大な悪のカリスマに堕ちたか?「ゴッサム・シティ」という都市のもつ世界感のなかで、貧困、就職難、差別、賤民思想、福祉・介護などいびつな社会構造に翻弄され、ビランに変貌していく心理過程の描写は見事で、こうなるのは当たり前だと納得です。ジョーカーを応援したくなります! その社会構造は現在社会にも投影されていて、本作は、社会派エンターテイメント性の強い作品となっており、いわゆるアメコミ作品とは異なるところが評価されての受賞でしょう。 監督は「ハングオーバー」シリーズのトッド・フィリップス。主演はザ・マスター」「her/世界でひとつの彼女」のホアキン・フェニックス。共演にロバート・デ・ニーロ、ザジー・ビーツらです。 脳に傷をもつ