(2011年4月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 先月、福島第一原子力発電所の危機が明らかになる中で、スウェーデンが、長らく世界の原子力産業を悩ませてきた問題に取り組むための大きな一歩を踏み出した。30年前から計画されてきた高レベル放射性廃棄物の恒久的貯蔵施設の建設が正式に申請されたのだ。 これが承認されれば、スウェーデンは、毒性の強い使用済み核燃料を生命への危険がなくなるまで地下に埋めておく地層処分を実施する世界最初の国となる。これは少なくとも10万年かかるプロセスだ。 生命への危険がなくなるまで10万年以上地下に埋蔵 スウェーデンは一歩前進したとはいえ、日本の惨事によって、世界の大部分では、一時的な施設に貯蔵されている何万トンもの高レベル放射性廃棄物を恒久的に処分する解決策を見つけるにはほど遠い状態にあるという事実が露呈した。 福島第一原発が抱える重大な危険の1つは、数十年分の使