(英エコノミスト誌 2012年4月14日号) 北朝鮮のミサイル発射を機に、日本の防衛態勢の変化に改めて注目が集まっている。 日本の自衛隊は、長い間隠遁生活を送ってきた。1945年に戦争アレルギーにかかったこの国は、自衛隊は軍隊ではなく、自衛隊員は実際は「特別職の国家公務員」だと主張し、あらゆる人を納得させようと悪戦苦闘してきた。 それを考えれば、あどけない眼をした少女からなる日本の人気ポップグループ、AKB48がミリタリールックに身を包み、部隊輸送用の大型ヘリによじ登ったり降りたりしながら、「根性を見せろ!」というような内容を歌っているミュージックビデオは、自衛隊員の募集担当者には夢のような光景に映ったことだろう。 自衛隊員を親に持つ野田佳彦首相には、AKB48のようなセックスアピールこそない。しかし首相も、日本の国家安全保障戦略をもう少し頑強なものにしようとしている。 4月第2週に入り、