アテネの郊外にある左派色の強い町アイガレオ。景気後退で手痛い打撃を受けているこの町の中央広場に姿を現した中道右派のリーダー、アントニス・サマラス氏は丁寧な拍手で迎えられた。 党の旗で飾られたブースの周りに集まった数十人の有権者と握手をしたり、選挙運動員と抱擁を交わしたりしながら、サマラス氏は訴えた。 どこに投票するかまだ決めていない人がいたら、「我々を支持するように、そしてギリシャをユーロ圏にとどまらせるために投票するように」働きかけてほしいと呼びかけたのだ。 会場の穏やかな雰囲気は、この党が以前行っていた選挙運動のそれとは対照的だ。小さな子供の姿がなく、黒い服を着てほほ笑む老婦人もいないこと、そして風船もTシャツも配られないことが特に目を引く。 苦戦している地区を訪問したサマラス党首の悩み 「我々はここでは苦戦している。しかし、ここで得られる票にはとても価値がある」。サマラス氏率いる新民