どんな尺度で見ても、これは米国株にとって、かなりの強気相場だった。S&P500株価指数が前回、直近の高値から10%という典型的な下落を見せてから、46カ月が経過しているという事実ほど、それを如実に物語るものはない。この種の調整は、潮の満ち引きのように、市場が正常に機能していることを表している。近年は見られない特徴だ。 そして今、米連邦準備理事会(FRB)がほぼ10年ぶりに金利を引き上げようとしており、中国の景気減速と最近の通貨切り下げがこの先の潜在的に大きな問題を暗示している中で、S&P500に対する投資家心理は楽観的に見える。 実際、代表的な株価指数を一時的に年初と比べてマイナスになる水準に押し下げた8月第3週の不安の兆候の後、市場は高配当銘柄、特に電力株に回帰する循環的な動きや、ヘルスケアと一般消費財という2015年の2つの花形セクターに対する新たな買い意欲に支えられ、ある程度持ち直し