(対象期間:明治元年(1868年)~35年(1902年)/編纂時期:明治33年(1900年)~36年(1903年)) 明治維新後における政治経済の激動の中で複雑な変遷過程を辿り、また、後世の政治経済や学問研究において大いに参考とされるべき明治初期の財政について、記録の欠如や散逸、当時を知る関係者の減少といった状況を憂慮した松方正義大蔵大臣の意を受けるなどして、明治33年(1900年)に「明治財政史編纂会」が組織されました。『明治財政史』は、同じ時期に修史事業の実施を検討していた大蔵省がこの会の趣旨に賛同し、既に蒐集、所蔵していた公文書などの資料を提供するなどして協力する形で同年から明治36年(1903年)にかけて編纂されました。『明治財政史』は、対象期間(明治元年(1868年)~35年(1902年))中、最も長く大蔵大臣を務めた松方正義の功績を顕彰する意図もあったことから、「松方伯財政事歴