<ばかげた筆順の強制> ※関連資料 『宣帝と儒者』 ※筆順の5原則 ※漢字テストのふしぎ 漢字教育の根本は、「ことばの仲間」をしっかりとつかませることにある。しかるに今日の教育は、筆順だの筆画の形だのという、些末のことにとらわれて、根本を忘れているのではないか。 私たち戦前の教育は、片仮名から始まった。 ・・・ 中略 ・・・ ところが、戦後は片仮名がすみに追いやられて、まず平仮名から習い始める。そこで筆順の基本に慣れる機会がなくなった。だが、細かい点になると、昔から筆順に固定した型があったわけではない。戦後、ある書家の書かれた筆順によって「筆順の手引き」なるものが作られたが、それはこの書家ひとりの書きくせにすぎない。また、手引きはあくまで一つの例であって、けっして「万世の法」「万人のきまり」ではない。 学習の基本は「類推を働かすこと」であるから、同じ部分は同じ筆順で書くのが原則であ