来年4月から高校の必修科目となる『現代の国語』で、芥川龍之介や夏目漱石などの小説5作品を載せた教科書が占有率トップになったことが分かり、末松信介文科相は12月10日の閣議後会見で、「『現代の国語』に小説が盛り込まれることは、本来、想定していなかった。学習指導要領の趣旨が十分浸透していないということであり、教育現場にはもう一度丁寧に話を下ろしていきたい」と述べ、改めて新たな学習指導要領の狙いについて学校現場に理解を求めていく考えを示した。 文科省が12月8日に公表した2022年度使用教科書の需要数集計結果によると、高校の『現代の国語』では、検定に合格した8社17点の教科書のうち、唯一小説を掲載した第一学習社の「高等学校 現代の国語」が19万6493冊、占有率16.9%で1位となった。2位は東京書籍の「新編現代の国語」で18万3714冊、占有率15.8%だった=表参照。 来年4月から高校で完全