自然界の多くは対称性をもっているのに、なぜ時間は一方向にしか流れないのか? 古来、物理学者たちを悩ませてきた究極の問い。ケンブリッジ大学宇宙理論センターでホーキング博士に師事し、薫陶を受けた若き物理学者が、理論物理学の最新知見を駆使して、この難問に挑む思考の旅へと発ちました。 第2回で相対性理論、第3回では量子力学と、近代物理学「2本柱」のエッセンスに触れながら、時間のことを少しずつ考えてきましたが、今回は「逆戻りなど絶対に許さん!」とばかり、「時間の門番」エントロピーが私たちの行く手に姿を現します。 「え、それってなに?」という人も、「知ってるつもりだけど、言われてみると……」「子どもに聞かれたら説明できるかな?」という人も、きっとわかる「なるほどエントロピー解説」は必読です。そして後半では、ある天才が生みだした「悪魔」と、エントロピーとの150年近くにおよぶ攻防が見ものです! 知ってる
![エントロピーが「時を戻す悪魔」を倒すまでの150年におよぶ戦い(高水 裕一)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/27ce991a096635f5a08230beabb1c5be7789a5a9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F7%2F3%2F1200m%2Fimg_73e1fac6b64a5dd08c3245ce5433eba6188443.jpg)