20世紀の三大発見とは「アインシュタインの相対性理論、フレミングの抗生物質、ワトソン&クリックのDNA二重らせん構造解明」といわれる。 なるほどアインシュタインは空間・時間の概念を根本的に変えたし、フレミングは長年人類の敵であった感染症を激減させたわけだが、これと並べると「DNAの構造を解明した」というのは異様に地味に見える。そもそも「遺伝子はDNAという物質で出来ている」というのはそれ以前に知られており、ワトソン&クリックはDNA分子の具体的な構造を明らかにしただけである。 なぜ二重らせんという「構造の発見」が偉大なのか。それは、その構造がまさに「なぜ親は子に似るのか」という遺伝現象の根本的な疑問が、構造を見れば分かるというレベルで明確に説明されていたからだ。 そもそも普通の物質は「複製」なんてしない。大気中のCO2がどんどん増えてるのはCO2がCO2を複製してるからではなく、人間がガン