知床半島沖の観光船の沈没事故について、国の運輸安全委員会は船の前方のハッチのふたが十分に閉まっていない状態で運航し、そこから海水が流入したなどとする報告書を公表しました。 船底を仕切る壁に開いた穴から浸水が広がったと考えられ、隔壁を密閉していれば沈没を回避できたとしています。 知床半島の沖合で観光船「KAZU 1」が沈没した事故では、国の運輸安全委員会が事故原因について調査を進めていて、沈没の原因がおおむね解明されたとして経過報告書をまとめ、公表しました。 それによりますと、船底にあった損傷箇所は船の内部まで通じていなかったことなどを踏まえ、浸水については、船の前方の甲板から船の倉庫=船倉につながる「ハッチ」から相当量の海水が流入したと推定されるということです。 具体的には、ハッチのふたの留め具が削れていたことや、事故の2日前に行われた訓練でふたを確実に閉めることができなかったという証言が