先日、ある方から3つの質問をいただいた。これについて、自分なりに整理してみたかったので、ブログ上で清書をしてみます。 お題は、以下の3本です。 1.「トラウマ」の有無について複数の精神科医に訊いて回ったが、回答がまちまちだった。結局、トラウマは「ある」のか「ない」のか。 2.トラウマの有無はともかく、現場では「原因論」と「目的論」どちらの考え方を重視するのか。 3.「承認欲求を否定せよ」というフレーズがあるが、本当に否定したらどうなるか。 【1.トラウマは「ある」のか「ない」のか】 どちらかといえば、私は「ない」派かもしれません。 私は、フロイト直系の精神分析でいう(古典的な意味の)トラウマについて、あまり考えません。 ちょっと古めの精神医学事典によれば、 心的外傷 psychic trauma 個人に、自我が対応できないほど強い刺激的あるいは打撃的な体験が与えられることをいう。 (中略)