日本の書籍発行数の6割超を占めるコミックス。電子書籍マーケットでも、BL、TLなどの漫画コンテンツが、約8割を占めている(撮影:今井康一) 東洋経済オンライン 日本の書籍発行数の6割超を占めるコミックス。電子書籍マーケットでも、BL、TLなどの漫画コンテンツが、約8割を占めている(撮影:今井康一)■電子書籍推進派が見落としていることこれまで3回にわたって、日本が電子書籍の墓場であること、そして、本命とされるアマゾンの電子書籍端末「キンドル」でさえ、大して売れないだろうということを書いてきた。すると、「そんなことはない」という反論が山ほど寄せられた。ただし、その反論はキンドルに期待を寄せる先進的なユーザーや、メディア界でもこれまでこの問題を追求してきた優秀な記者の方々、ITジャーナリストなどの方々が中心で、私の問題意識とはズレがある。私が問題にしているのは、日本の電子出版市場の特殊性であり、