帰宅すると友人が、 「吉野の桜は、どうでしたか?」 と、尋ねてきた。 「いや、花見は取りやめにしたよ」 と言って、芭蕉は孝行娘との出会いを語って聞かせた。 それでも友人は、 「あれほど吉野の桜を見たいと言っていたのに、そんな簡単に旅費を人に与えてしまうなんて、もったいない!」 とあきれている。 芭蕉は笑って答えた。 「私は、美しい花を見たいと思って吉野へ向かった。けれど幸運にも、花よりも、もっと美しいものを見ることができた。それは、親の恩に報いようとする心の美しさだ。花見ができなかったことなんて、少しも残念に思っていない。 桜なら、また来年咲くじゃないか」 ・・・・・・・・・・ 心が桜の花よりも美しいなんて素敵ですね☆ 私も、両親への感謝の心を忘れないでいたいと思います(^-^)/