「ウェーバーは罪を犯したのか――羽入-折原論争の第一ラウンドを読む」 橋本努 (はしもとつとむ 北海道大学大学院・経済思想/政治哲学) 雑誌『未来』2004年1月号(No.448) pp.8-17. 掲載稿 2003/12/03提出 はたしてマックス・ウェーバーは知の犯罪者なのか。羽入辰郎の労作『マックス・ヴェーバーの犯罪』(ミネルヴァ書房、二〇〇二年、以下「羽入書」)によれば、ウェーバーはその主著とされる『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(以下『倫理』)において、いくつかの意図的な資料操作を行っているという。例えばウェーバーは、ルターやフランクリンの原著を調べず、当時のドイツ語普及版を参照するだけで都合のよい資料選択を行っており、その結果として、論証全体に致命的な欠陥があるというのである。もし羽入のこの考証が正しいとすれば、知識界は容易ならざることになるかもしれない。というの
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く