平安末期、乱れきった世の中を夢中に生きた者たちの人間模様。 今から900年前、王家と貴族が対立し、混迷を極めた平安末期、 1人の男が現われ、この国の行く末を示した。 平清盛(1118年 - 1181年) 本当の親を知らないまま、 武士の新興勢力・平氏のもとで育てられた少年は、 養父・忠盛とともに海賊退治を行い、 一人前のサムライに鍛えあげられる。 武士が低き階層と差別されていた時代、 人の心をつかむことに長(た)けた彼は、瀬戸内の海賊を束ね、 やがて武士の王となり、そして日本の覇者となる。 巨大な港を築き、海外に繰り出す夢を描き、 海に浮かぶ荘厳華麗な厳島神社を造営。 宋(中国)との交易で巨万の富を築く。 争いでもなく、階層にこだわるのでもなく、 貿易こそがこの国の豊かになる道だと人々に説いた男。 同様に志をもった、織田信長の遥(はる)か400年前、 坂本龍馬の7