2002.08 ページ| 1 | 2 | 3 | ようやく認められた米国式連結財務諸表の提出 1977年にわが国に連結財務諸表制度が導入されて以来、米国式財務諸表も特例で認められてきたが、今回の改正(後述)により初めて、わが国開示制度の恒久的な仕組みとして米国基準の連結財務諸表が正式に認められることとなった。これによって、日本企業のうち、米国証券市場に株式公開している会社およびこれから公開しようとする会社にとって、日米両基準による連結財務諸表の二重の開示が排除されることとなった。 本稿では、今回の改正の経緯と適用にあたっての留意点を解説する。 恒久的な仕組みとして米国式開示の認可を求める声強く 企業経営のグローバル化によって、米国で証券をSEC登録または上場する企業が増えてきており、米証券市場の重要性はますます増加してきている。米国市場で外国企業が資金調達を行おうとし