日本の「失われた10年」が「失われた20年」になる中で、世界第2位の経済大国を訪れた米国人は、東京で人が看板を持っている様子や百貨店の自動エレベーターでお辞儀をする女性を目にして、一見非生産的な人的資源の利用法は米国ではあり得ないと思うかもしれない。 しかし、米国人は今、デフレにてこずる日本を観察して、太平洋の反対側では同じことは起き得ないと考えることが次第に難しくなっている。 米国債市場の現在の利回りは、デフレが差し迫っていることを示唆している。実際、米国債の利回りは日本国債の領域に近づく可能性さえある。米国の2年物国債の利回りは史上最低の0.5%をつける一方、10年物国債の利回りは2.8%に迫り、15カ月ぶりの低水準となっている(日本では先日、10年物国債の利回りが一時、1%台を割り込んだ)。 米国債の利回り低下、日本型のデフレに現実味 万一にも疑う向きがないよう、セントルイス連銀のジ