なにやら100歳以上の高齢者が大量に所在不明になっていて問題になっているらしいわけであるが、これは次の二つの問題に分けて考える必要があることに注意。 一つ目は死亡届を出す人がいなかったという状況で、つまり実態としての人間が死亡しても適切に死亡届が提出されない限り戸籍上の存在は消えてなくならないわけである。ある人が死んだということを誰かが確認して届けを出してくれない限り、その人は戸籍上だけの存在として生き続けてしまうわけだ。 そんなことあるかと言われるかもしれないが確実にあるわけで、というのは我が国には関東大震災と第二次世界大戦というのがあり、あれで避難の最中に一家全滅とかいう場合が典型的である。家族は誰も残っていないし、病院や自宅で死んだ場合と違って残された遺体といなくなった家族の照合も極めて難しい。結局「身元不明」の遺体と・消えない戸籍が残るということになるわけだ。現在問題になっている1