本人が「する」のではなく、ほかの人がすることを「可能にする」仕事において、大事なことはなんだろう? たとえば人がなにかを探しに来る場所の一つに"書店"があるが、その現場ではいま、どんなことが考えられているのか? いま本屋さんは 最近は、本の話が交わされるとすぐ電子書籍の話題に至り、「これから出版業はどうなるのか?」と不安げな言葉が語られることも多いが、隣接しつつ少し異なる位相にあるのが「これからの書店業」をめぐる話だろう。 アメリカで二番目に大きな書店チェーンだったボーダーズは2011年に倒産。最大手のバーンズ・アンド・ ノーブルも、今後10年内に約1/3の店舗を閉じる方針を発表した。 日本でも書店業は決して「いけている」商売ではない。「本屋を始めてみたい」と語る若者に、「悪いことは言わないから考え直した方がいい」と真剣に説得する大人を何度か見かけてきた。経済成長期に問題なく営まれていた商