小林 いまでは恐竜の化石がよく見つかることで知られる福井県の出身です。中学生の頃の理科クラブで先生に誘われて、アンモナイトの化石を発掘しに行ったのがきっかけで化石の発掘にハマっていました。 山の中に入っていって、崖のそばに落ちている汚い石ころをハンマーでパリンと割るのですが、そこから1億5000万年前のアンモナイトがでてくる。想像力がおよばないような長い時間眠っていたものを発掘して、よみがえらせる感覚に魅了されたんだと思います。 母が「15分以上机に座っていたことがないような子が」と驚くくらい、化石の発掘や、クリーニング(化石をきれいにする作業)に夢中でしたね。 「化石好き」がちょっと恥ずかしくなった高校時代 ―― その情熱は、その後もずっと続いたのでしょうか。 小林 いえ、高校生になって、周囲が他のことに関心を持つようになると同時に「化石が大好きというのもちょっと恥ずかしい」という気持ち