新年度が始まって2週間。各企業では早くも新入社員が問題となっているようだ。就活に詳しく、『就活のバカヤロー』(共著・光文社新書)などの著書のあるライター・石渡嶺司氏は以下のように語る。 「少子化が進み、共同体が崩壊する中で育ってきた彼らには、いろいろな世代とコミュニケーションをとってきた経験が非常に少ない。だから人との距離感がわかっていないんです。くだけた言葉づかいや絵文字づかいも、本人にとっては相手と“親しくなりたい”という意思表示で、悪気はないんですよ」 ただし、悪気がないだけに、かえって扱いに困るのも事実だろう。 いまから30年ほど前、不満を抱えた主婦たちを描いた『くれない族の反乱』というドラマが大ヒットした。彼女たちの言い分は、「夫が優しくしてくれない」「子供がいうことをきいてくれない」と責任転嫁の嵐。いまの新入社員がまさにこの「くれない族」だと指摘するのは、人事育成コンサルティン