私は昔からアニメが好きで、ゲームも漫画も大好きだった。 周りの友人とも「昨日のアニメ観た?」「あのボス楽勝だったよな」「早く最新刊読みて〜」なんて言い合って、子供の頃は毎日が本当に楽しかった。 しかし歳を重ねていくにつれ、アニメをたくさん観るのも、新しいゲームで遊ぶのも、連載漫画を追いかけるのも、いつしか自分とほんのひと握りの友人のみとなった。 それらの趣味への情熱が冷めてしまった人達を、私は心の中で"脱落者"と呼び、「オタクの才能が無かったんだ」と見下していた。あいつらは私と違って素質が無かったんだ、オタクでい続けられる私は凄いんだと、オタクというステータスに謎の誇りを持っていた……のだが、どうやらその認識は少々間違っていたようだ。 私はオタクの才能があったわけでも運良く脱落を免れたわけでもなく、オタク以外の趣味に割ける体力が無く、ただ持っていた蝋燭が少しだけ長かっただけだった。 人類は