映画ファンの間で必ず一回は話題になるゴダール。素人に毛が生えた程度と見る人もいれば、彼こそ天才だという人も多いだろう。やれプロデューサーだの、やれセットだの、やれ脚本だの、そういったしがらみを一切無視し、「とりあえずカメラ持って、外に飛び出して、いろいろ素材を撮って、編集してみようぜ!」という気持ちで映画を一本撮ってしまった人――――そしてそれが思いのほか映画史と観客に愛されてしまった人――――ゴダール。 たしかに悪しき影響も与えたかもしれない。カット割りやストーリーの運びもめちゃくちゃ。そもそも編集だってまともにされてもいない。ところがその革新性に当時の若者は飛びついた。その奇怪は画は独創的なシークエンスから生まれ、彼の映画は完成されてないものも多いが、一目見たらとても“かわいらしい映画”に仕上がっている。特に『勝手にしやがれ』が世界に与えたショックは大きく、これ以降の映画の在り方が一切
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