世の中には、他人に無理難題を押し付けたり、理不尽な要求を繰り返したり、自分が一番であると疑わないような振る舞いをする人がいる。「自分大好き」が高じて、他人を攻撃したり、陥れたりする例もあり注意が必要だ。なぜ、行過ぎた自己愛は危険なのだろうか。「自分大好き」という人たちの心理を片田珠美氏に探ってもらった。 「みんな平等」という幻想 皆さんもちょっと気になっているかもしれませんが、最近、「自分大好き」という人間が蔓延(まんえん)しているように思いませんか。 その一因として、戦後の民主的な社会で浸透した「平等」という幻想の崩壊が挙げられます。「みんな平等」などと学校でも教えられ、それを信じていたのに、現実には「勝ち組」と「負け組」の格差が拡大していることもあって、そんな幻想を信じられなくなりつつあります。 教育による社会的地位の上昇というのも「神話」になりつつあります。 教育には多額の投資が必要