体は女性だったが、履歴書の性別欄では「男」を選んだ。面接には、メンズスーツを着ていった――。 神奈川県横浜市の教育関連企業に勤める宮田悠さん(32)は、体の性と心の性が一致しない“トランスジェンダー”。「不審がられるんじゃないか、ずっとドキドキしてました」、と就職活動で味わった緊張感を振り返る。性的少数者(LGBT)の人たちは、就職活動や職場でどのような困難に直面しているのか。一方、一部の企業にはLGBT当事者に配慮した制度や取り組みも広がっている。「LGBTと職場」の現状と課題を追った。 (Yahoo!ニュース編集部) 宮田さんは、女性の体で生まれ女の子として育てられたが、心の中では男性だと自覚してきた。性別適合手術を受け、現在は男性として働いているが、かつてのバイト先では女性として働いていたこともある。今年3月、東京都港区のNEC本社で行われたLGBTの就職活動生向けの就職セミナーにパ