いわゆる「鍵っ子」だった幼少時代から、読書に明け暮れる毎日を過ごしていたスタイリストの伊賀大介さん。漫画からノンフィクションまで、興味がありそうなものには片っ端から手が伸びるタイプだと言い、通いつけの古本屋「流浪堂」での取材時も、大好きな落語の本に目を輝かせていました。今回は、そんな伊賀さんの夢の道しるべとなった3冊を紹介してもらいます。 やる気を加速させる、TAROの言葉。 『今日の芸術』 岡本太郎著 光文社刊 「“ボロは着てても心は錦”を地でいってた、20歳頃の金ナシ女ナシ夢だけ大ありだった、丁稚アシスタント時代。青山ABCにて平積みになっていたこの本をなにげなく手に取った瞬間から、映画『ザ・コミットメンツ』のzippo点火のごとく、文字通りケツに火が点いた。やる。やらねば。なにを? なんでも! いつから? いまだ! いま、この瞬間から! 根拠のない自信だけが頼りだった、どこにでもいる