本ブログではアベノミクス開始当初から、「トリクルダウン頼み」だと評価しつつ、更にそれが機能するかどうかは疑問であると懸念を呈してきた。(以下の引用内の太字は筆者) 2013-5-18 リフレ政策とトリクルダウン理論について 先日のエントリーでは「黒田日銀の異次元緩和の波及ルートはいよいよトリクルダウンルートに絞られてきた」と述べたが、現時点においてリフレ政策の実施で直接的に「富」を得ているのは所有資産の価格が上昇した資産家か円安によって収益増を果たした輸出企業であり、主要な波及ルートがこの二つを経由したものである以上、リフレ政策が「国民全体の利益となる」ルートは「トリクルダウン」ルートだという事にならざる得ない。 ただ、「トリクルダウン」ルートも簡単に達成できるわけではなく、国民全体の利益にまで繋げる為には資産家が所得効果で消費を増やしたり輸出企業が設備投資をしたりして景気が活性化し、その