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ブックマーク / note.com/tochi2ban (1)

  • 極楽荘立退き物語(その5)|ASANO

    それは極楽荘の決済中のことだった。私が取得後は立退きして更地にしますと言うと、売主のお婆ちゃんがポツリと呟いた。 101号室はキチ○イだけど大丈夫かい? 時が止まった、呆気にとられた、そんな話は聞いていない。すぐさま仲介さんを見る、目を瞑っているがその顔は笑っていた、しかし口角が上がっているだけ、開いたその目は笑っていなかった。 知ってたな! しかし、私はそのことで仲介さんを責めない、と言うより責めることが出来ない、この物件を私の言い値でまとめてくれたからではなく、単純に会社員時代にお世話になった大先輩だったからだ。 101号室の住人は狂っている。 その話は、残念ながら極楽荘全住民の共通認識だった。彼(狂を取ってきょうちゃんと呼ぶ)は極楽荘新築時からの住人で、少年時代から50数年、人生の大部分をこのアパートで過ごしている。親御さんは数年前に他界し、男やもめだ。年齢は極楽荘で1番若く、60歳

    極楽荘立退き物語(その5)|ASANO
    perfectspell
    perfectspell 2020/08/22
    わかりやすい危なさはパターン化され、怖くない。
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