富士通の非公式Advent Calendar 2018 9日目 の記事です。記事の内容は個人の見解であり、所属する組織を代表するものではありません。 はじめに Linux kernel の比較的新しい機能である eBPF について簡単に調べてみたので、その概要と使い方を紹介します。 eBPF は extended Berkeley Packet Filter の略で、ざっくり言うと、ユーザ空間で作成したプログラムをカーネルに送り込んで、独自の命令セット を持つカーネル内部の仮想マシン(以下VM)上で実行できる機能です。名前の通り、eBPF は BPF(Berkeley Packet Filter)と呼ばれる古くからあるパケットフィルタの技術を拡張したもので、パケットフィルタに限らず OS 用途一般に使えるようになっています。 システムに危険を及ぼす可能性のあるコードは、事前のチェックで検出