本職、外国語学部 > 言語学 > 言語学・スペイン語教育という人生を生きていることもあり、言葉というものと壮絶な付き合い方をしている人のことをしばしば知る。辺境作家・高野秀行先生もその一人だ。 辺境作家という自称されているように、高野先生は「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」をモットーとされていて、コンゴの湖に怪獣を探しに行く、ビルマのゴールデントライアングルに潜入し、現地の人たちとアヘンの材料となる芥子栽培に従事する、勢い余ってインドから出禁になる、などなど、エクストリームなルポというか、紀行文を多数発表されている。 本職、日本一とまでは言わないが、福岡市で一番の高野ファンくらいのレベルではあると思う。「高野本」の魅力について語りたいことは山ほどあるが、本職を痺れさせているのは、先生と言葉の付き合い方である。この関係性には妥協というものが一切なく、なん