先日、デニス・ホッパーの訃報を読んで思ったのは、長生きした破滅型人間というところか、なんてことでした。他人の生活ぶりなど知ったところでどうにもなりませんが、病との戦いはおくとして、それ以外に晩年に大きな悩みがなかったのならいいけれどね、と思いました。でも、人生というのは万事順調にはいかないのが当たり前、離婚のトラブルがあったと伝えられています。年をとるとはそういうことなのでしょうが、よそ様の死に際というのは妙に気になります。 デニス・ホッパーの死とは直接に関係なく、べつのことを考えていてたどり着いただけなのですが、いくぶんかは追悼の意味も込めて、須臾の間、デニス・ホッパーの監督処女作『イージー・ライダー』を見てみることにします。 ◆ ロックンロール・スコア ◆◆ ここで流れが変わった、とその場で洞察に達する映画というのを、生涯に何本見るのかわかりませんが、わたしの場合、『イージー・ライダー