精神障害者を強制的に入院させるかどうかの判断をする精神保健指定医の資格を不正に取得していたとして、厚生労働省は医師49人とその指導医40人の計89人について指定医を取り消す方針を固め、26日午前の医道審議会の部会に諮問した。同日中に処分が決まり、約2週間後に発効する見通し。前例のない大量処分で、現場の運用に一部影響が出る可能性もある。 精神保健指定医を取得するためには、一定の実務経験と、資格を持つ指導医のもとで自分が診察した入院患者の症例リポートを提出しなければならない。今年4月時点で1万4707人が資格を持っている。昨年、聖マリアンナ医科大病院(川崎市)で、自分が診断や治療に十分関与していないにもかかわらず、他の医師のデータを使ってリポートを書くなどした資格の不正取得が発覚し、医師11人とその指導医12人が指定医を取り消され…