コミックス、電子書籍の累計発行部数が全世界で1億部を突破した諫山創による大ヒット漫画『進撃の巨人』が、ついにクライマックスを迎えている。連載10周年感謝企画として行われた無料配信キャンペーンが大きく話題になったのに加え、2020年秋にはテレビアニメ『進撃の巨人』The Final Seasonの放送も控えており、作品の勢いは増すばかりだ。 それでも『進撃の巨人』の担当編集者である川窪慎太郎氏は、悔しさを感じる状況だという。彼が語る、作品にかける情熱、そして、諫山への絶大な信頼の中には、“漫画編集”という仕事についてのヒントが詰まっている。 「これは読者が引くかも」という描写があるときは…… ――作品の持ち込みにやってきた諫山先生と出会ったのは、川窪さんがまだ新卒だったころのことだそうですね。 そうですね。漫画好きの大学生に毛が生えたくらいのとき、諫山さんと出会いました。ショート漫画では1本