安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、山上徹也容疑者が殺人罪などで起訴された。 今後、裁判員裁判で審理される。公開の法廷で事件の全容を徹底解明する必要がある。 背景としてクローズアップされたのが、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る問題だ。 山上被告は奈良県警の調べに、母親が入信して1億円を超える献金をしたため、家庭が崩壊したと説明した。 その上で「旧統一教会の活動を国内に広めたのが安倍氏だと思い、狙った」と供述したという。 安倍氏は2021年9月、教団の関連組織が開催した行事に動画メッセージを寄せていた。山上被告はこれを見て、反感を強めたとされる。 いかなる事情があっても、人命を奪うことは許されない。 ただ、銃撃に至った経緯は、詳細に明らかにされなければならない。安倍氏と教団の関わりも焦点となる。 山上被告は昨年7月、奈良市で参院選の応援演説中だった安倍氏を狙った。金属製の筒2本を