米国の司法がトランプ大統領の暴走を止めた格好である。 イスラム圏7カ国からの入国を一時禁止する米大統領令に対し、カリフォルニア州の連邦控訴裁判所が連邦地裁による差し止めを支持した。 判事3人による全員一致の判断であり、トランプ政権の完敗といえよう。大統領は「米国の安全が危機にひんしている」として連邦最高裁などに訴える構えだが、上訴は断念してはどうか。大統領令自体がいかにも拙速で乱暴だったからだ。 特定の国々を対象に突然、ビザを無効にすれば世界が混乱するのは当然である。留学生が米国の学校に戻れず、米国の病院で手術を受けるためにビザを取っても入国できない。そんな状況が目に見えているのに大統領令は強行された。 それも米国の安全のためだとトランプ大統領は主張する。だが、控訴裁での審理でトランプ政権(司法省)の代理人が、名指しされた7カ国とテロの関係を説明できなかったのはお粗末と言うしかない。 3日
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