新型コロナウイルス感染症の治療に新たな選択肢が加わった。塩野義製薬が開発した初の国産飲み薬「ゾコーバ」だ。 重症化リスクの有無にかかわらず、12歳以上の軽症、中等症の患者が対象になる。鼻水、発熱、のどの痛みなどオミクロン株に特有の五つの症状が、薬を投与しない患者よりも1日早く改善する効果があるとされる。 飲み薬は、インフルエンザなどと同じように通院やオンラインで診察を受け、自宅で療養する患者の治療で主に使われる。 既に承認された米国製の飲み薬2種類は、重症化リスクのない人には投与できなかった。第8波に向けて、全ての軽症の患者に提供できる治療の幅が広がると期待される。 ただし、妊婦は使用できず、一部の高血圧薬など36種類との併用ができない制約がある。医師は、薬の特徴を理解したうえで、適切に処方することが必要だ。 また、効果が見込めるのは、発症から3日以内に飲み始めた場合になる。 医療が逼迫(