アフガニスタンでイスラム主義組織タリバンの暫定政権が、女性への抑圧を強めている。 昨年末に女性を大学教育から締め出した。非政府組織(NGO)の女性職員には全土での活動を禁じた。 社会生活から女性を排除する措置であり、直ちに改めるべきだ。国際社会は、重大な人権侵害を放置してはならない。 最高指導者のアクンザダ師は、女性の教育に理解を示すイスラム法学者の助言を退け、昨年10月に高等教育相を強硬派に差し替えていた。タリバン内部の路線対立も背景にあると指摘される。 タリバンは2021年8月、米軍の撤退を受けて実権を掌握した。その際、旧政権関係者への恩赦や国際テロ組織との関係断絶に加え、女性の人権尊重を国際社会に約束した。前年には、男女とも通える学校の設立で国連児童基金(ユニセフ)と合意していた。 しかし実際には、約束をほごにして強権支配を続けている。その象徴が女性への抑圧である。 女性の中等教育再