悲劇を繰り返さないため、安全対策の実効性をいかに高めるかが問われている。 静岡県牧之原市の認定こども園で女児が送迎バスに取り残され、熱中症で死亡した事件を受け、政府が再発防止策をまとめた。 置き去りを防ぐために、安全装置のバスへの設置を保育施設や幼稚園などに義務付けるのが柱だ。送迎に当たっての安全マニュアルも作成し、園児の所在確認の手順やチェックシートを示した。 装置設置の対象となるバスは全国で約4万4000台に上る。一定の上限を設けた上で、全額を公費で補助するという。 運転手がエンジンを切った後、最後部へ移動してボタンを押さなければ、ブザーが鳴り続けるタイプなどが想定されている。 車内全体に注意を向けさせる効果が期待され、置き去りを防ぐ上でメリットは大きい。 類似の事故は海外でも起きており、米国や韓国では既に同様の装置が導入されている。 しかし、過信は禁物だ。 子どもが座席の下など意外な