同質性の高い集団からは、斬新な発想や技術は生まれにくい。独創性を育むためには、多様な人材を集めることが必要だ。 東京大が女性の教授と准教授を2027年度までに現在よりも5割増やすという目標を発表した。計約300人を新たに採用する。 経済協力開発機構(OECD)加盟国における高等教育機関の女性教員比率は平均45%だ。しかし、日本は最低の30%であり、東大は16%とさらに低い。それを25%に引き上げる計画だ。 女性教員が少ない背景には、研究者に占める女性の割合が低いことがある。欧米は3~4割の国が多いのに対して、日本は2割に届いていない。 中でも深刻なのが理工系だ。人文・社会科学は3割に増えてきたが、理学は16%、工学は7%にとどまる。 そもそも大学の理工系で学ぶ女性が極めて少ないことが一因だ。そのため、東京工業大は、24年度の入学者から「女性枠」を設ける。13%しかいない学部の女性の割合を2