天皇陛下の退位を巡る全体会議終了後、見解を大島理森衆院議長(中央左)、伊達忠一参院議長(左端)から受け取る安倍晋三首相(中央右)と菅義偉官房長官=国会内で17日、川田雅浩撮影 ◆退位特例法 政府へ見解提出 今月14日、大島理森衆院議長ら衆参正副議長は、参院議長公邸でひそかに会談し、見解案を事実上とりまとめた。 席上、大島氏や川端達夫衆院副議長は疑問があると、その場で民進党の野田佳彦幹事長ら各党幹部の携帯に電話をかけて、文言を一つ一つ確認した。「皇室典範の改正が必要であるという点で一致した」「女性宮家の創設」、天皇陛下の「お気持ち」など、民進党に配慮した言葉がふんだんに盛り込まれた。 合意形成のカギは民進党をいかに説得するかだった。民進党は昨年12月、皇室典範改正による恒久制度化を柱とした論点整理をまとめた。当時は衆院解散の臆測が流れ、「特例法を主張する与党と対決すべきだ」との強硬論が高まっ