PCの周辺機器やアクセサリー製品は、お世辞にも利益率が高くないことで有名だ。アクセサリー類に関してはハードウェアのような絶望的な低粗利ではないものの、お隣の文具業界などと比較すると「普通は原価にこれくらいのマージンを乗せる」という常識がひっくり返るような薄利で製品が卸されていたりする。 実際には、卸業者を挟まずに家電量販店と直接取引を行うことで、きちんと利益は出る構造になっているのだが、他業界からPC用品メーカーに転職してきた人があまりの原価率の高さに驚き、将来性を危ぶんで早々に会社を去る事例もあったりするので笑えない。 もっとも、低粗利でも回る体制故、他業界から仕入れた製品に標準的な利益を乗せただけなのに、元の業界よりも価格競争力のある製品が出来上がり、それがユーザーに受けたりするので面白い。今回は、PC用品コーナーおよびそのメーカーによる「薄利ビジネス」の事例を見ていこう。 他業界から