「……経費削減運動について言えばまず、仕入れ値は同業他社より平均%高い。それから、残業時間の抑制についても、部門により取り組みにバラつきがあります。それから、電気のつけっぱなしも多いです。それからコピー用紙の無駄が多い。それから、電話代も高い。それから……」 「それから」がどこまで続くか分かりません。 スピーチでよくあるパターンですが、聞いているほうは、ゴールが分からないマラソンを走っているようなものですから、集中力を維持できません。 「それから」でダラダラとつなぐのではなく「ポイントは4つある」というように、聞いてほしいことをあらかじめ列挙するようにしましょう。そうすれば、ゴールが分かりますから、聴く側も集中してくれます。 列挙するポイントは4つ以内。できれば3つまでにしましょう。 心理学者ミラーによれば、成人の記憶範囲の限界は7プラスマイナス二(5から9)だそうですから、それよりさらに