【工藤隆治】ボーイング787型機のトラブルで、日本航空機と全日空機の炭化したバッテリーは、トラブル直前まで正常に動作していたことが運輸安全委員会の調査で23日わかった。全日空機では機内で異臭がしたのとほぼ同時に電圧が急落していた。運輸安全委は、バッテリー以外に問題があった可能性もあるとみて充電器などの調査に乗り出す。 運輸安全委によると、787型機のバッテリーは八つのリチウムイオン電池を直列につないだ構造で、正常ならフル充電で32ボルトの電圧を示し、残量に応じて電圧が下がる。高松空港に緊急着陸した全日空機のデジタル飛行データ記録装置(DFDR)を解析したところ、離陸後から電圧は約31ボルトで推移していた。工藤正博・首席航空事故調査官は「バッテリー全体としては正常で、過充電を示す状況はなかった」と述べた。 だが、離陸の約15分後に操縦室内で異臭がし、バッテリー不具合の計器表示が出たのとほ